今日は、
耐震強度偽装問題に関する証人喚問がありました。
仕事中もテレビをつけっぱなしにしていました。
偽装をした人が姉歯氏ということだけが、
はっきりしている今回の偽装問題。
何が原因でこの連鎖が起きたのか、
姉歯氏を偽装に追い込んだのは誰か、
注目していました。
結局、姉歯氏以外は、
悪いことをしたつもりはない。
コストダウンに必死に取り組み。
気が付いたら、姉歯氏が構造計算書改ざんをしていた。
ということで、巻き込まれてびっくり
という感じ。
自分に責任がないと思っている関係者全員の責任なのだと思う。
責任を感じないまま、無理を他の人に押し付け、
最終的に建築主、マンションの住人を巻き込んでいった。
「そんなつもりはなかった」が大きな問題になった。
今回の問題が回避できた可能性は、
確認検査機関だけだった。
建築主、建設会社はコストダウンを追及して当たり前のこと、
偽造した構造計算書が検査を通るとは、知るはずもない。
建物の構造計算が複雑になっていることを知り、検査が甘いことを知りながら、その検査でよしとしていた検査機関の責任は大きい。
検査機関が、この偽造を早期に発見していれば、
この耐震強度偽装問題は1件もなかったのかもしれない。
姉歯氏も検査機関に指摘されれば、
木村建設に対して、建築基準法を犯して建築することは不可能だと
説明ができただろう。
できることなら、姉歯氏が
確認申請を提出した時に、改ざんがあることを告白してくれればよかったと思う。
そうすれば、訂正をすることになり、改ざんはなかったはず。
「確認が通ってしまった」 と言っていたので、呼び出しを覚悟していたと思う。ある意味、あの計算でもいいのか と検査機関が姉歯氏に思わせてしまったのではないか。
確認が通ってしまってから、検査機関に姉歯氏が改ざんがあったことをいえばよかったと思うけど、それは難しいかな。。
検査機関が添付図書を全てチェックしないとは、今回の問題で初めて知った。
チェックしない図面なら、添付させるなと言いたい。
チェックしてないのなら、何をチェックしていないかを建築主に伝えるべきだと思う。
それこそ、チェックする必要が法的にないと言われても建築主に伝わるはずがないのではないのかな。
今回の証人喚問で分かったことは、
素人が専門家以上に、専門家などに対して意見をしていることが問題。
問題が起きてから、最後に「素人だからわかりません」
で逃げられてはかなわない。
専門家(技術家)には営業に弱い人間が多い。
そこにつけこんで、プロデュースをしたりする商売が多い。
分担しているうちはいいが、
今回のように、専門領域まで入り込むと、知らないが故に無茶が多いと思う。
無茶を言うのは勝手だけど、聞く方はその商売の専門家ではないとは思わない。
専門でない人間が、専門家の領域を犯しているのが大問題。
全国には、たくさんの建築士がいる。
今回は、特殊なことの連鎖が生み出した特別な問題だと思う。
素人の建設費コストダウン指導
建設会社の圧力
建築士の計算書偽造
確認検査機関の検査ミス
こんなことがたくさん起きているはずがない(と信じたい)。
建築基準法の第1章 第1条にはこう書かれています。
第1条 この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。
国民の生命を守ることから始まります。
建築士になるために必ず目に通す建築基準法。
このことを忘れてはいけません。
コメント
コメント一覧 (4件)
オバサンが側溝に落とし物したとき以来の長編かな?
普通にやってる人からすれば、言いたいことは山のように有るよね。
来週空いてる?一杯どう?
まつキュウさん へ
言いたいこといっぱいありますね^^
来週23日以外ならOKですよ。
検査機関、見てないですよー。
私が住宅でよく出しに行っても、
面積や高さ制限ギリギリでやって出しても
NOチェックだったり
(違法な事してる訳でなく「ギリギリ」ですが
ギリギリな場合、普通チェックしますよね??)
壁量計算、すごく安全率見て自慢気に(笑)出しに行っても
気づいてくれなかったり・・・。
壁量計算は今回の問題と同じで、「OK」って結果しか見てくれないこと多いです。
今月、珍しく役所に申請出しに行ったらすごく細かくチェックされて
民間に慣れてたのでびっくりした位です。
(念の為、違法の指摘はありませんよ。書き込みについての指摘とか・・です)
まーみさん へ
責任感を持ってくれればいいですね。
後で、
審査の時気が付かなくて申し訳なかったけど、違反なので建物壊してください。
では、誰も納得できるわけない。
今回は、改ざんだったので責任逃れができますが、審査ミスもありそうですね。