土地。「各務原の家」

今年の１月から設計をお願いしますと言っていただき
冬が過ぎ、春が過ぎ、夏になった。

土地探しから始めなくてはいけなかったので、
設計の前に　まず土地探し。

「七郷の家」を見て気に入っていただいたお施主さんは、
コンクリート打ち放しを希望。

コンクリートの建物は建築費が掛かるので、
土地は安いに越したことはない。

何度か、お施主さんから
この土地はどうかな？
と連絡を受けて見に行く。
前もってお施主さんの要望を聞いているので、
土地の金額もこれだけあると、コンクリートは厳しいと思います。
要望も整理しないといけません。
と心苦しく、正直に話す。

お施主さんには、これから永く住む土地になるので、
あせらずじっくり探しましょう。必ずお施主さんに合った土地が出てきますよ。
とアドバイスして、そのことを守ってじっくり探していただけた。

すると、
２ヶ月ほど前に、要望に叶う土地が競売にでますとお施主さんから連絡があった。
土地を見に行き、立地も良さそうだし僕もオススメしてきた。
予想では、入札価格もそんなに高くならないだろうということで、
そこで決まりかなと思っていた。

それから、入札段階になりお施主さんから
結構人気があり、もしかしたら落札できないかもしれないので、
入札価格を上げたいので、
建物にお金がどれくらい必要か問い合わせがあった。
土地にあまりお金を掛けると、建物にお金が掛けられなくなるので、
木造にしていただき、要望を見直しましょう。
と、あせってどうしようか戸惑うお施主さんにアドバイスした。
土地を選ぶか、建物を選ぶか、両方は厳しい感じ。
結局、お施主さんは価格をあげることなく入札した。

価格をそのままにしましたというメールをいただいた時、
自分のしたアドバイスはよかったのか、
とにかく買いましょうと言ったほうがよかったのかな
もし、購入できないとしたらどうなるのだろう
いろいろ考えました。
でも、
どういう状況になっても、最後には時間はあるから大丈夫と思い
お施主さんもいい判断をしてくれたと思いました。

後日、
落札結果をお施主さんが電話で教えてくれました。
残念ながら、落札できませんでした。

この時、お施主さんから
またいい土地探しましょう♪
と気持ちよく言っていただけました。
すごく不安だったときだと思いますが、
前向きな気持ちで、必ずいい土地は見つかると思いました。

それから、少し経った先日。
電話がありました。
いい感じの土地が見つかったので見に来ていただけませんか？
次の日、土地を見に行きました。
今まで見てきた中で一番いい感じの場所です。
広さも充分。さらに価格もかなりお値打ちです。
建築費に大きくお金をまわせます。

土地が決定しました。
これから設計がスタートです。
お楽しみに♪

長く時間は掛かりましたが、
時間を掛けただけのことはあったと思います。
妥協しなかったお施主さんが頑張った成果でしょうね。